「じゃあ行ってくるねー」
とか言って出掛けてったアイツ。
今日が一体何の日か、全く記憶にないのだろうか。
アイツは神楽と新八と一緒に遊びに行って来るらしい。
10月10日、年に一度の…俺の誕生日に。
「別に銀さん拗ねてるわけじゃないからね、 に祝ってもらえないからって拗ねてるわけじゃないからね、分かってるよな、定春?」
「わんっ」
「わんっ、じゃねェよ拗ねてるに決まってるだろ定春」
「わんっ」
「…あァ、暇だ」
でもどっか出掛けんのも面倒くせェ…
あァ…しらけちまった…
ジャンプでも読むか…
「…っ」
いつの間にか寝ちまったみてェだな…
つーかあいつらまだ帰ってねェのかよ
何なんだよあいつら
銀さんの誕生日皆でシカトかよ
そんなとき、万事屋の電話が鳴った。
「はいはい万事屋銀…おまえか…。こんな時間まで何やってんだよ。ガキども連れてんだからさっさと帰ってこいよ」
「ごめんって!なんかやつらいきなり妙んち行くとか言って行っちゃってさァ。買い物しすぎたから1人じゃ持てないから迎えに来てくんない?」
「はァ!?」
「というわけだから!場所は○○ね!よろしく!」
「ちょっ…オイィィィ!」
その場所まで原チャリで行けば、 はじっとそこで待っていた。
「オイ、何やってんだ 。つーか荷物どこだよ」
「荷物ねェ、知り合いがちょうど通ったから預けてきた」
「はァ!?…何がしてェんだよお前は」
「まァいいから座んなよ」
「ったく…」
の隣に腰をおろす。
川原に吹く風は心地よかった。
「今日何してた?」
「何もしてねェ。誰かさんが置いてっちまったおかげで定春と留守番だチクショー」
「アッハッハ、ごめんごめん」
「謝ってねェだろ」
「んなことない。何銀もしかして拗ねてる?」
「拗ねてねェよ」
「拗ねてるよ」
「拗ねてねェよ」
「はいはい、じゃあ拗ねてる人には…」
「だから拗ねてねェって言ってんだろ」
「え、じゃあコレいらない?」
目の前で紙袋をちらつかせる 。
「いる」
「正直にいっときなさいって」
「…」
「何?」
「 ちゃんは何も言ってくれないのかなァ?」
「…腹立つ」
「うわ、すいませんもう言いません」
「…おめでとう…ございます」
「おう…さんきゅな」
「べっつに」
「照れんなよ」
「照れてないっつの」
まぁその後は無事に万事屋に帰った俺たちだが…
「銀ちゃん」
「銀さん」
「誕生日、おめでとーっ」
帰った後もいきなりのクラッカーに驚かされた俺であった。
ちなみに、 からのプレゼントは手編みのマフラーだった。
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